わかりやすい外壁塗装の流れ

外壁塗装の全体工程の流れを知ると計画を立てやすくなります。業者が正しく施工しているかどうかを見極めるにも、それぞれの工程で何をしているのかを理解しておくのが大切です。この記事では外壁塗装の流れをわかりやすくまとめました。工程ごとの詳細も説明しているので、初めて外壁塗装を依頼するときには一通り理解しておきましょう。

外壁塗装の詳細な流れ
外壁塗装は工程数が多く、全体で1週間~2週間程度かかります。足場工事から始まって、外壁塗装を終えるまでの流れを詳しく見ていきましょう。

1. 足場工事
足場工事は外壁塗装をする作業台として使う足場を単管などを使って組み上げる工程です。家の周りを一周取り囲むようにして足場を組み立てます。業者によっては足場を組まずに作業できると主張することもありますが、足元がしっかりしないので作業効率が悪く、塗装の品質も低くなるリスクもあります。崖や建物などによって足場を組めないときにだけやむを得ずおこなう作業方法だと考えましょう。

2.シートの設置
足場が組みあがったら飛散防止シートで覆います。この後の作業で高圧洗浄や塗装をしたとき、周囲に塗料などが飛び散って被害を与えてしまうことを防ぐのが主な目的です。飛散防止シートはメッシュ状なので光をある程度は通しますが、シートを張っている間は光が入りにくくなって家が暗くなるので注意しましょう。

3. 高圧洗浄
外壁塗装では高圧洗浄をおこなって外壁をきれいに洗います。高圧洗浄は表面の汚れを流すだけでなく、浮いて剥がれてきた塗料などもまとめて落とすことが可能です。次の下地処理で補修すべき部分を正確に把握するためにも欠かせない工程です。高圧洗浄が終わったら乾燥させるため1日程度は作業を一度止めます。

4. 下地処理
下地処理は外壁表面の部分的な補修をおこなって塗料が密着しやすい環境を作る工程です。ひび割れが起きている部分やシーリングが減っている部分を見つけて修復していきます。外壁の種類によって下地の補修の仕方が違うので、外壁塗装を依頼するときには使用している外壁材の種類を伝えておくと良いでしょう。

5. 養生
下地処理を終えたら塗装を始める準備として養生をおこないます。養生は塗料で塗らない場所をビニールシートやマスキングテープなどで保護する作業です。窓やドアの他、エクステリアにも一通り養生をして保護します。

6. 下塗り
養生まで終えたら外壁の状態を再確認して十分に乾燥していたら下塗りを始めます。外壁塗装では2度塗りまたは3度塗りが一般的で、下塗りと上塗り、または下塗り・中塗り・上塗りによっておこないます。下塗りは外壁に直接塗るのが中塗りや上塗りとは違う点です。下塗りの役割は外壁と塗料を密着させやすくすることです。色の付いていない下塗り塗料を用いて均一に塗装します。

7. 中塗り
中塗りは外壁塗料を塗る作業です。中塗りでは外壁の色を整えつつ、外壁を保護する役割を果たします。指定した塗料によっては中塗り専用の塗料を使用する場合がありますが、一般的には中塗りと上塗りの塗料は同じです。

8. 上塗り
上塗りは外壁塗装の仕上げに当たる工程です。ムラがないように均一に塗るだけでなく、外壁がもともと持っている模様などもそのまま生かせるように丁寧に仕上げていきます。上塗りで塗り忘れがないように中塗りと上塗りで塗料の色を少し変える工夫をしている業者もあります。

9. 付帯部・屋根の塗装
外壁塗装をするときには雨樋やベランダなどの付帯部や屋根の塗装も依頼する場合があります。外壁塗装と並行しておこなったり、順番に進めたりするなど、流れは業者によってそれぞれです。作業員の人数が少ない場合には外壁塗装、屋根塗装の順番に進めていき、合間を縫って付帯部の塗装をするのが一般的です。

10. 養生の撤去・確認作業
塗装工程をすべて終えて乾燥したのを確認したら養生を撤去します。養生を撤去した後、業者による確認作業がおこなわれます。塗装すべき部分に塗り残しがないか、余計なところを塗装してしまっていないかを確認するのが主な確認作業です。その後、依頼主が作業結果についての説明を受けながら現場を見て確認します。

11. 足場解体・清掃
確認作業を終えたら足場を解体します。飛散防止シートの除去と解体作業を終えたら周囲の清掃をして撤収するというのが流れです。丁寧な業者であれば清掃をした後に依頼主に現場確認をしてもらい、納得してもらってから撤収しています。

外壁塗装の流れの総まとめ
外壁塗装は足場工事から始まって高圧洗浄と下地処理をおこない、数日にわたって塗装するという流れになっています。下地処理や3度塗りなどの工程を省いてしまうと塗装の完成度が低くなり、寿命が短くなってしまったり、見栄えが悪くなったりすることがあるので注意しましょう。足場なしの施工も品質低下の原因になるのでできるだけ避けるのがおすすめです。外壁塗装は全体の流れと各工程の内容を理解していれば、業者のおこなっている作業の良し悪しがわかります。見積もりを取ったときにも業者の提案する作業工程を見て、正しく施工できる業者かどうかを判断できるので、きちんと流れを理解しておきましょう。

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